そば屋の命
そば屋だから、蕎麦は勿論ですが
それと同じくらい、か それ以上なのが
そば汁です。
朝仕事場に来て・・
釜に火をつけることから一日は始まります。
そば釜いっぱいのそば汁を取りますが、
開店寸前までかかります。
このそば汁を取る作業は
夏と冬では、時間に違いが出ます。
釜に溜めた水温がかなり違う事で、
お湯の沸く時間が違ってきます。
更に夏と冬では、2番出汁を取る量も違います。
冷たい麺の場合は、出汁を使わないので
夏は、出汁の量も少なくなり
ググっと時間は短縮されます。
短縮された時間ですが、
冷やしものの刻みが増える分
プラスマイナスゼロになっちゃいます(^_^;)
そば屋の命である『そば汁』を取る作業
有り難い事に、少しずつ進化しています。
鰹節の進化により、朝の作業工程が簡素化されて
能率良く仕事が出来る様になりました。
そば屋の命と書きましたが、大袈裟ではなく
これがないと商売にならないのです~
バブルの頃、朝取った釜いっぱいの汁が
汁カン(業界用語で汁がゼロになる事)になると
店を早仕舞いしてました。
蕎麦はどうにか作れますが
釜を使わなくてはならなかったり 時間がかかることで
それ以上どうにも出来ないということなんですね。
ですが、色んなものがどんどん便利になっていく世の中
『汁カン』死語になりつつあります!