うどん作りにも・・
富泉は挽きぐるみそばがメインのそば屋ですが、
手作りうどんもご提供させていただいております。
何度か、そば作りについての考察はこのブログでも触れましたが、
うどんについては一度も触れていませんでしたので、
今回は、うどん作りについての考察です。
まず、わたし(店長)って、蕎麦作りはプロだから当然経験も豊富みたいだけど、
そば屋がまともに、うどんを作れるの??
っていう疑問がないわけでもなさそうですので、そのあたりから
うどん作りの経験は、蕎麦作りの経験値とまったく同じです。
ということは、22年間作り続けております。
うどん作りにおいても、手打ち~機械打ちまでこなします。
おおまかに、うどんの作り方は上記の2通りとなりますが、
そば同様に、機械で作るか、作らないかの違いがあり、加水率の違いがあります。
機械打ちでも、加水を多く使う場合もありますが、
加水量としては機械で打つ、いわゆるバラガケの状態ですと300ccちょっと。
その他の場合は400cc~450cc程度といった違いで、
ようするに、麺体にかける圧力の違いによります。
加水量と、麺体にかける圧力が異なりますので、
出来上がりの食感・表面の感じが違ってきます。
出前などには、機械で作ったものが、
お店では、手打ちのものが一般的には美味しくいただけます。
うどんの場合は太さが蕎麦よりもかなり太くなるので、
茹で時間も長くなりますので、水分が少ないバラガケで作る場合には、
一度ある程度、茹でた麺を玉にとり保存しておき、
ご提供するときに、もう一度、火にかけてお出しします。
そうしておくことで、よりスピーディーにご提供できるわけです。
水分の多い手打ちの麺は圧力がかかっておらず、
水もより多く回っていますので、茹で時間は短くてすみます。
どちらで作った場合も、蕎麦よりは保存がきくのが、うどんの良いところです。
そして、蕎麦を作るのと決定的に違うのが 「 塩 」を入れるといことです。
生のままで汁と一緒に煮込むような煮込みうどんの場合は、
塩を入れずに作る場合もあります・・
ですが一般的には塩を加えます。
一体なぜ塩を加えるかといいますと・・
小麦粉のグルテンの粘り(粘度性)をより引き出すために。
そして、小麦粉には、たんぱく質分解酵素が含まれているので
塩を加えることにより、酵素の活性を抑える働きをするので、
生地がダレるのを防いでくれるからです。
ですが、塩を加える適量というのがありまして、
加えすぎても良くありません ^^;
一般的には、塩水の濃度は5%以下というのが常道かと思います。
もちろん季節による濃度の調節も必要で、
きちんと計測して作っておられるところもありますし、
私のように長年の「感」でやっているところもあります 笑
うどん作りも決して安易なものではなく、
色々な作り方があり、出来具合も変わりますので、
蕎麦同様に、日々真剣に向き合っております。